『下腹部の痛み』について

子どもの頃からお腹が弱い。


…もしかしたら勘違いしたまま読み進めてしまう方もいるかもしれないので、一応註釈。
ここでいう『お腹が弱い』は、「すぐお腹が痛くなったり下痢になったりする」の『お腹が弱い』を指す。


決して「2002のK-1アーネスト・ホーストが対戦相手ボブ・サップとの体格差、パワーの差を何とか補う為にボディーブローを何度も繰り出す事で、臓器にダメージを与え、身体の内側からのダメージを狙いダウンを奪う事に成功した」の『お腹(レバー)が弱い』では無いので、注意してほしい。
多分読者のボブ・サップ本人しか勘違いしないだろうけど、念のため。


で、本題。お腹が弱いくせにコーヒーが好きなものだから、出先でトイレに篭る事も日常茶飯事だ。


しかもこの年齢になっても2年に1回くらいは「屁」と「本丸」の判断ミスをよくやらかすから、お猪口1杯分くらい漏らしたりもする。
私と出かける友人、私と暮らす家族は、『介護』という意識を持って、私と日々お付き合いをしてくれているんだと思う。


子どもの頃は、よくジャスコからの帰りの車の中で、1時間前にフードコートで食べたクリームソーダが「このまま易易と栄養になってたまるか」と武装権を腹の中でまあ行使した物だったから、母は私の「ママウンチー!!」にしょっちゅう対応せざるを得なかった。


知らない人の家に「スイマセン、トイレ貸して下さい!」と飛び込んだ事もあれば、「アレ?これ、『トレイン・スポッティング』に出てきたスコットランドで一番汚いトイレじゃないか?」と一瞬勘違いする程の(時系列がメチャクチャだ)公衆便所に半泣きで連れていかれた事も何度かあった。




一番辛かったのは、小学校で下痢をもよおした時だ。


小学生がクラスで吊るし首に晒される案件TOP3といえば「学校内での下痢」「女子を泣かす」「図書館でライトノベルを借りる」がすぐ挙げられるが、下痢は下痢でも『先生バス停めてー!!』などの学校行事の下痢ほど、非難を浴びる案件は無いだろう。


大体『下痢』のイメージが悪い。
例えば「転んで擦りむいて走れなくなった」や「少し体調が悪いのに無理をしたから熱が出てきた」で遠足か何かを休むなら、まだ格好は付くし、クラスの皆は受け入れてくれていた。


だけど、「牛乳の飲み過ぎで下痢」は、そうは行かない。体調が戻った翌日から、校内で横を通り過ぎただけで「臭い空気は吸わないぞ!」と鼻を必死に摘まむ大滝くんの姿は今でも脳裏に焼き付いている。


でも、当時を思い出しても、所謂「イケてるグループ」に所属してた人間が小学校6年間で下痢になった、もしくはトイレから出てこなかった事態に遭遇した事が1度もない気がする。


私が2年生だった頃に、トイレでうんちするのがどうしても嫌だったので、校舎裏にある焼却炉の陰での野糞を3日に渡って続けたら、朝のホームルームで用務員さんが「誰だか分からないがもう糞尿処理は勘弁してくれ」と真っ白な顔をして言いに来た時だって、クラスで足の速かった清水くんや、実家が美容院でいつも幾何学的な緩いパーマをかけて学校に来ていた木嶋さんは「知らぬ存ぜぬ」といった感じだった。


おかしい。私とよく下痢騒ぎを起こしていた大津くんは「焼却炉!考えたなソイツ!」みたいな顔をしていたぞ。
運動が出来てオシャレさんであれば、生涯に渡り排泄物が反乱を起こす事が無いというのだろうか?括約筋とかが関連してくるのか?そんな馬鹿な...