12/6 雪

起床。俺の人生の中で唯一上手くいってる事象が「起床」なので褒めてほしい。起床できなかった事が一度もない。昼前にカーテンを開けるとまあまあ雪が積もっていた。終わりの始まり。俺が住むこの土地はいわゆる豪雪地帯だ。各家庭の痴ほう症だったりパーキンソン病だったりする老人たちが"自身の生きる意味"を確認するために朝3時から雪かきを始めだすのが俺の住む土地だ。そういう土地で今年初めての積雪だ。終わりの始まり。

 

今日は労働だった。レンタルショップでの9時間労働。何故か今日はswitch本体がまあまあ売れた。俺がレジに立っているとお客がswitch本体の新品を買っていくのがこの世の仕組みらしかった。延長保証というのがある。1000円ちょっと払えば修理保証を3年にできるサービスだが、コレが各人いくつ件数を獲得できたのか常時チェックされている。新品本体の販売から6割の加入のノルマが与えられているが、明らかに「私には残金に余裕がなく、そういったセールストークは興味があるフリくらいは出来るが、最終的には断る準備はできているのです」という風体をしたオタクが、何故かこういう日に限って連続で来店してくる。昼の3時頃に無精ひげのジャージを着たデブが「switchの新品下さい」と言った瞬間に、エリアマネージャーや店長に詰められている自分自身の姿が脳裏によぎる。俺には超限定的な予知能力がある。

 

映画。今更ながら「アナと雪の女王」を見る。歌の力が強すぎる映画。ストーリーに難癖を付ければキリがないし、俺が進んで見に行く映画では決してないが、映画館で見ればこその映画だったのは分かる。地元住民が全員死んだ夜であれば続見に行きたい。