バーニング・オーシャン

9月6日にレンタルスタートという事で、劇場で見た映画を「面倒くさい」のヘドロから引っ張りあげて感想を書く感じです。じゃあ当日とかに記事を更新しろよタコって感じなんですけど、俺さっきまで非正規雇用の労働だったんですが、同僚との会話に詰まると「まあ人は死にますからね」ってばかり言っていたらすぐ深夜0時になってて退勤時間になっていたので、そういう仕組みらしいです。まあ人は死にますからね。6日とかすぐでしょ。早い所では明日レンタルできる所もあると思うんで。

 バーニング・オーシャン

ポスター画像

 

解説
2010年にメキシコ湾沖で発生し、日本でも大きく報道された海底油田爆発事故を映画化。2010年4月20日、メキシコ湾沖約80kmに位置する石油掘削施設「ディープウォーター・ホライゾン」で、海底油田から逆流した天然ガスへの引火による大爆発が起こった。海上一面が火の海と化す最悪な状況の中、施設内に閉じ込められた作業員たちは被害の拡大を食い止めるべく奔走し、決死の脱出を図る。「ローン・サバイバー」「バトルシップ」のピーター・バーグ監督が、人為的ミスの連鎖や親会社と下請け会社の確執といった小さな原因の積み重ねが未曾有の大事故へと繋がっていく様子を緊張感たっぷりに描き出す。主演のマーク・ウォールバーグをはじめ、カート・ラッセルジョン・マルコビッチら実力派キャストが集結。

 

監督 ピーター・バーグ 「バトルシップ」「ローンサバイバー」

脚本 マシュー・マイケル・カーナハン 「ワールド・ウォー・Z

音楽 スティーブ・シャブロンスキー 「バトルシップ」「トランスフォーマー」シリーズ

撮影 エンリケ・シャディアック 「フィフス・ウェイブ」「メイズランナー」

編集 コルピー・パーカー・Jr 

   ゲイブリエル・フレミング

出演 マーク・ウォルバーグ 「テッド」「ローンサバイバー」「ザ・シューター」

   カート・ラッセル 「デス・プルーフ」「バックドラフト

   ジョン・マルコヴィッチ 「バーン・アフター・リーディング」「RED/レッド」

制作国 アメリカ

上映時間 107分

 

予告編です

 

80点

 

2017年の上半期、なんかマーク・ウォルバーグの映画ばっかりやってたイメージがあります。今作と「パトリオット・デイ」と「トランスフォーマー」の新作と。しかも時期が結構立て続けに日本公開だったので、尚更っていう感じで。

正直、どんな映画かパッと見で分かるじゃないですか。爆発に次ぐ爆発なんでしょ?デカイ建物が爆発して吹っ飛ぶんでしょ?筋肉俳優がヒーロー然とした勇敢な市民を熱演してUSA!USA!で終わるんでしょ?みたいな。そうです。そんな感じの映画です。

画像1

この感じから殆ど外に出ません

 

まだ記憶に新しい、2010年におきたメキシコ湾での海底油田爆発事故を原案とした実録映画なのが、今作「バーニング・オーシャン」です。見るからしてジャンル映画臭がプンプンする感じなんですけど、意外といえばアレなんですが、かなり面白かったです。爆発炎上シーンが大迫力で大変見応えがあるというのは勿論なんですけど、それに加えて、「作り手側たちから見たこの事件への批判」みたいなのが、本当にさりげなく描写されている所もあったりして。「今年NO1間違いなし!」「アカデミー賞作品賞確実!」*1とかの映画では全くないんですけど、軽い気持ちで見に行った割には凄く得した気分になれた1本でした。こういう当たりと出会いたいから映画館に行くんだよな…と再確認できた感じもあったりして。

でもまあ正直、爆発に次ぐ爆発!!無惨に四肢を引きちぎられる人間たち!!死体!!最後に一番気に喰わなかったヤツがグッチャーーー!!!!イェーーーーーイ!!!!があればもうそれだけで俺はなんでも良いんですけど

画像8

画像は人当りのいい狂人の役がい上手いおじいさんです

 

一応抑えておきたいのは、今作の監督ピーター・バーグが、前作ローン・サバイバーと次作のパトリオット・デイ実話モノ3部作という括りで今作を映像化してるっていう点ですよね。

っていう所もあるので、この映画の冒頭ってこの実際に起きた事件によって訴えられる事になった人間の法廷での肉声から始まるんです。そういう(ちゃんとこの作品には元になった実物の人間がいるんですよ)的な目配せ演出がちゃんとあったりするんで、例えばヒーロー然とした黒人が危機的状況に陥った人間たちを奮い立たせる名演説をかまして「さあ行くぞ!」ってなった瞬間に黒人の後ろから上がってきたサメがグッシャーーー!!!バキバキバキ!!!!ブクブク…みたいな演出ができないっていう事でもあって。*2

「ディープブルー サミュエル」の画像検索結果

マザファカ

 

なので爆発さえあればOKなジャンルムービーとしては、そこにプラスして「映画的な残虐描写としての楽しさ」みたいな方にはあまり振り切ってはくれていなくて。一応実際の事故では11人が死亡したっていう事なんですけど、その被害者たちが死ぬシーンはあんまりちゃんと見せてなかったりっていう所で、若干食い足りない感じはありました。こういう実録モノの映画なんで文句が言いにくいっていうのはあるんですけどね。

ただ、爆発に次ぐ爆発は本当に見応えがあったんで、作り手側の「デカイ建物燃えるのってやっぱキレイっしょ!!こういうの映画の中でもそういうの見ときましょうや!」感はメチャメチャ伝わってきました。

「バーニング・オーシャン」の画像検索結果

わかる~

 

あとは、登場人物たちが石油掘削施設に向かうまでの描写もかなり好きです。

ここでは登場人物たちの日常を見せていくんですけど、彼ら彼女らが何かしらの機械や道具を使う描写が必ず入るんです。で、そこではその機械や道具を使って「修理する」「給油する」「手を加える」というのが、さりげなく、かつ丁寧に描かれています。

つまり「人間と機械の正しい関係性」っていうのが、序盤のほんの数分で語られるんです。これが後々の展開における「この関係性をないがしろにすると…」に繋がっていて、こういうのが1個入るだけで映画を見てる感がメチャメチャ上がる気がするんですよね。登場人物たちを『事件に巻き込まれた一般人たち』ってだけの、ただの書き割りにせず、生きている人間として深みを与えるのと同時に、この映画ならではの描写が加わっていて、結構すっ飛ばされがちだと思うんですけど、凄く大事なメッセージをこの映画の作り手側はこの序盤に込めている気がしました。悪趣味な要素を描けない分をこういう所でカバーしている点に、作り手側が「面白さをどこに置くか」をちゃんと意識してるのが感じられて、この映画の格が1個上がってる感じがします。

画像7

俺がこの映画で一番ビックリしたのがテーブルのコーラが爆発するシーンです

 

軽く見られそうな映画であることは間違いなんですけど、絶対見て損はない映画なので、大変オススメです。で、次作のパトリオット・デイにこのテイストはどう生きるかっていうのもあるんですけど、そっちは追々。俺が死んでなければですけど。

 

っていうか11月発売じゃないですか

 

 ウォーク・ママルバーグだとコレがかなり好きです

ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 [Blu-ray]

ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 [Blu-ray]

 

 

*1:一応視覚効果賞とかで2部門にノミネートされてるんですけどね

*2:ディープ・ブルーのサミュエルです