HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY

グダグダ書くのが全部野暮になるっていう暴力みたいな映画でした。

なんで以下は全部ボコボコにされた俺です。

HiGH&LOW THE MOVIE

HiGH&LOW THE MOVIE

 

 

HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY

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解説

EXILE TRIBE」がドラマや映画、ライブ、音楽など、さまざまなメディアを連動して展開するエンタテンメントプロジェクト「HiGH&LOW」の長編劇場版第3弾。拮抗する5つのチームの頭文字から「SWORD地区」と呼ばれているそのエリアは、湾岸連合軍との苦しい戦いに勝利し、穏やかな時間を取り戻していた。そこに暴君・林蘭丸率いる悪名高いスカウト集団「DOUBT」、王者・ジェシーを筆頭とする武闘派集団「プリズンギャング」が突如現れ、恐怖によるSWORD支配を目論む。さらに、カジノ建設を視野に、権力と癒着する反社会組織「九龍グループ」と、その陰謀を暴こうとする琥珀、九十九、雨宮兄弟の激闘も絡み、SWORD地区は未曾有の緊張状態へと突入する。前作から引き続き出演するキャスト陣に加え、林蘭丸役の中村蒼ジェシー役のNAOTOのほか、津川雅彦岸谷五朗らベテラン勢など、新たなメンバーも多数出演。

監督 久保茂昭 「HiGH&LOW THE MOVIE」

   中茎 強

脚本 平沼 紀之「HiGH&LOW THE MOVIE」「HiGH&LOW THE RED RAIN」

   渡辺 啓 「HiGH&LOW THE MOVIE」

アクション監督  大内 貴仁

撮影 長野 泰隆

編集 和田 剛

制作国 日本

出演 岩田 剛典 「植物図鑑 運命の恋、ひろいました

   鈴木 伸之 「オオカミ少女と黒王子

   黒木 啓司 「クロスロード」

   山田 祐貴 「闇金ドッグス」シリーズ

   窪田 正孝 「MARS ただ君を愛してる」

   林 遣都  「荒川アンダーザブリッジ

   中村 蒼  「東京難民」

   NAOTO  「マンゴーと赤い車椅子」

   岸谷 五郎 「ジャングルの王者ターちゃん♡」

 

 予告編です。

 

80点

 

もうアレですね。俺が見たのは最&高 THE MOVIE 2 END OF SKYでしたね。なんかミニ四駆が走りだしそうなタイトルになりましたけど。

 

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正直ここまでマンガマンガした世界観をマジで最後まで映像化してくれてありがたいな~って感じですよ。こんな狭い地区に現代的な商店街とスラム街が同居してるのに加えて更に「刑務所も2つある」って「イヤもうそれ治安的に人が暮らせる文化レベル守れてないでしょ」って企画会議で突っ込んだら、そいつがもう悪で諸悪の根源っていう空気を作った時点で、あなた方は大勝利してるんだと思います。誰を指してるのか分からないですけど。一番偉い人。

どうかしてる世界観に説得力を持たすために「演者たちのどうかしてる程の圧倒的なパフォーマンスで魅せる」というやり方がもうどうかしてるじゃないですか。ゴブリン突撃部隊攻撃力2300守備力0かよこんなの。

 

「ゴブリン突撃部隊」の画像検索結果

多分探せば似た構図のシーンが本編にあるんだと思います

 

イヤでも、突っ込み所を挙げたら本当にキリがない映画ですよ。

前作の「HiGH&LOW THE MOVIE」みたいに『回想中の回想シーン』みたいなメチャメチャ見にくいみたいなシーンはかなり減ったとは思うんです。それでも序盤から中盤にかけての琥珀さん&九十九さんのMUGENと雨宮兄弟の話の筋で、もう見た人の999割が思うであろう「USBをよぉ!USBがよぉ!」的な引っ張りに引っ張る展開でイライラしちゃって乗れないっていう所はあるし。

「とりあえずパソコン?ってヤツに繋げてれば頭よさげに見えるっしょ!」みたいなシーンの連続が、俺はメチャメチャ「ワイルドスピード アイスブレイク」でのハッカー最強説を連想して「国は違えどパソコンカタカタ打つヤツは強そうっていうのは共通の認識なんだね…」って感じで、もう結構呆れるっていうか、お好きですね…って感じでしたよね。

 

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例えば編集のやり方も「?」っていう所があって。九龍グループからの刺客の源治の追跡を、琥珀さんと雨宮兄弟の次男が、源治をバンのシートベルトで縛って何とか振り切るっていうシーンがあったと思うんですけど。

2人は何とか脱出、一方源治はシートベルトから抜け出せないままバンと一緒に川に沈んでいく…っていう下りで、結構間髪入れずに、源治が水面から手だけだしてバンのフレームを掴むっていうカットが入るんですね。で、そこに琥珀さん、九十九さん、雨宮兄弟の4人が集合して「やったなオイ」「ハハハ」みたいな談笑シーンに続くんですけど、この順番って逆じゃないですか?これで今作では4人は源治の追跡を振り切った、っていう流れにしたいのであれば、4人が健闘を称えあってその場を後にしてから、源治の手を映すべきだったと思うんです。

ところが、実際のシーンでは源治がまだ生きているという証明である手のカットを映してから4人が集合するので、「ここでまた源治が後ろから襲ってくるのか?」って普通身構えると思うんですよ。それか「物語の最後で源治vsコブラ」みたいなのがあるのか…?とも思うし。でも、源治の出番は実際はここで終わりな訳じゃないですか。ちゃんと「次回作への引っ張り」を意識するのであれば、4人が去った後にカメラが沈んでいくバンをゆっくり映していって、そこで急にフレームを掴む手が出てきて暗転…とかで良かったんじゃないかな…とか思ったりしました。

 

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あとは戦闘シーンの細かい所なんですけど、関口メンディーのキャラがメチャメチャ良かった割には、ノボルとのタイマンで圧倒的な体格差があったはずなのに互角になってた理由をちゃんと映してくれなかったり、ROCKYはマジで友情バンダナを手に巻いたから勝てた様にしか見えなかったり、っていうか新キャラクター多すぎて死亡での退場がない世界観では増える一方でもうちょっとスッキリさせてほしいとかあるんですけど。デカイスパナで頭をカチ割られても「イテテ…」で済む世界観の中で、終盤でヤクザで大人っていう今までの物語からは少し規格外の適役が出てきて、岸谷五郎が「お前らチンピラと違って大人はなぁ…」って偉いためて言うから「あっここで大人は殺しができる!に繋がって世界観を最後にぶっ壊すのか!?マジでか!?」と期待した瞬間に「隠ぺいができる」となったのでそうですよね…と、少しだけウス…となったり。最後のは俺の思い違いでしかないんですけど。

 

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でも、でもですよ。伏線があって、回収があって、変じゃなくて、真っ当な95分のアクション映画のHiGH&LOWって、それはもうHiGH&LOWじゃないじゃないですか。

こういうスキだらけの所を含めて、「琥珀さんがUSBの使い方を学ぶだけの120分になるのでは…?」となりながら「スゲェ!!」と驚いて「何じゃそりゃ」って笑って、で、最後に「何が何だか分からんがこんなの見た事ないぞ!!!!!」って拳を俺も握って「よく分からんかったが面白かった気がする」と映画館を後にする、それだけでもうこのシリーズはメチャメチャ価値がある作品になってると思うんですよね。画だけで2時間見てられる邦画が今どれだけ映画館でかかってるかっていう感じもありますし。第一線級のアクション出来る人間たちが束のように集まって、壁走って、腰捻って、日本刀持って、ガラス突き破りながら窓から吹っ飛んで、吹っ飛ばされて、各勢力のテーマ曲聞いて、立木文彦のナレーションを帰りの車の中で練習する。もうそれで全部良いと思うえる馬力が、この映画にはあるんです。

なんで、もうこの感想の8割くらいは野暮以外の何物でもないんです。とにかくこの世界観に身を委ねて、スクリーンに映った物を受け入れるのが一番楽しいし、細かい所を笑い飛ばさせてくれる度量の広さみたいなのも感じる、良いシリーズになってる気がします。次回作、確実に映画館で見ます。