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最新の後悔は何だっただろうかと思い返してみると、さっき車を運転しながら歌っていた時に後悔した「なんで中学生の頃に皆でバンドを組まなかったのだろう

どこまで行っても私は私でしかないという事は、障子紙ほどに薄っぺらなこの人生でも、もう充分すぎるほどに思い知らされてきた。


あの時、別の選択肢を選んでいれば…あの時、もっと冷静でいられたら…と後悔する瞬間が、これまで数多くの「選択の失敗」によって切り開いた道の一番先に立つ私の元に、ドシドシと毎時間毎時間襲いかかってくる。

そういう時に意識的でも無意識的でも、何かしらの防衛手段を持っているという事が、イコールで「充実した生活」である気がするし、私がそういう日に選べる防衛手段が「お酒を飲む」のみである事から、この説はかなり現実味を帯びている気がする。

ふと、最新の後悔は何だっただろうかと思い返してみると、さっき車を運転しながら歌っていた時に後悔した「なんで中学生の頃に皆でバンドを組まなかったのだろう」であった。

中学の文化祭にアジアンカンフージェネレーションのコピーバンドで校内唯一の軽音楽部バンドとして出演、その圧倒的なパフォーマンスで体育館は狂乱の渦に巻き込まれ、高校入学以降は地元のライブハウスで定期的に演奏、高校3年時にはソロでのライブもそこそこ好評を集め…まで考えたが、その想像の中に入ってたドラム担当の友達から「2人目の子どもが産まれた」というメッセージがLINEに届いていたのを思い出して「私は一体何をやっているんだ」という後悔の方が後追いで圧勝してしまった。現実の私たちは毎日お互いの家でパワプロスマブラで遊び、バレー部の女の透けブラを眺める事で精一杯の中学生活で、それで終わりであった。

 

私が「後悔」から身を守ろうとすればする程、酒を飲むしか防衛手段を持たない以上、肝臓にはドンドン負担が溜まっていく。

「ここは私に任せて先に行け!」と肝臓くんが私の心を逃してくれるのが毎日深夜2時の出来事であるが、ある日「いい加減にしてくれないか!」の肝臓くんの切実な叫びと共に、突然私の身体が膝から崩れ落ちる日が来るのかもしれない。

「やらずに後悔するより、やって後悔した方がよい」という言葉が大学生の間に流行して久しいが、コレは正しい。あらゆる人生において「後悔」という瞬間はいついつどんな場面においても、皆に平等に襲いかかってくるからである。

例えばどこかに存在するであろうフェリス女学院大学に通うHカップの女にも、「お客様」と「申し訳ありません」と発声できる2つのボタンを搭載したロボットに成り切る業務中の私と同じ様に後悔を抱えながら生きる瞬間があると思うと胸がすく想いだ。人類はみんな、きっとどこかで繋がっている。そう考えると友達に出産祝いを贈ってやる事も吝かではない。

 

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