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最近見た映画の話 (新作・1月編 )①

2016年新作映画 日記

Twitterではちょいちょい見た映画の話を書いてるんですけど、140字×4くらいで分散して投稿したりすると「見て見てみてーー!!俺映画のひとーーー!!!」みたいに思われているんじゃないか?就職訓練学校に1年通った後にやっと就職した仕事を1年も経たずに辞めて、この先明るい未来なんてないんじゃないか?アレ、俺って誰だ?アレ?ってなるのと、高校の頃に池田くんっていうクラスメイトがいたんですけど、親に買ってもらったばっかりのiPodを「アー!!俺iPodで音楽聞こー!!俺今からiPodで音楽聞くー!!」って叫んだ後に体育の授業でグラウンドから教室に戻ったら「iPod盗まれた!」って叫びながら周囲の机とかひっくり返して大暴れした5分後の「体育教師に羽交い締めにされてグッタリとした池田くんの姿」とかを思い出しちゃうっていうのもあるんで、*1ちゃんとした映画の感想はある程度閉じた所でちゃんと書きたいな、と思いました。このブログはあなたを含めて3人くらいにしか支持されてないので、密室も密室です。あとの2人は「前のバイト先で仲良くなって『パチンコ今日勝ったんで、お寿司奢りますよ!』が口癖の30代実家暮らし・月曜日と金曜日は同居してる高齢のお母さんの通院の付き添いでバイトは必ず休み、でお馴染みの高桑さん」と「閲覧数水増しの為にもう1つアカウントを作って自分のブログにアクセスしてる俺」だけなんで。実際あなたと高桑さんしか見てません。

1月もそろそろ終わろうかという所まで来ているのですが、今月見た新作映画を何回かに分けて紹介していくつもりです。

 

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あらすじ
西尾維新の人気ライトノベル傷物語」をアニメーション映画化する3部作の第1部。原作は、吸血鬼もどきの高校生・阿良々木暦と彼を取り巻く少女たちの周囲で起こる怪異現象を描く「〈物語〉シリーズ」の一作で、2009年にテレビアニメ化された「化物語」の前日譚。阿良々木暦がどのようにして吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと出会い、その眷属(けんぞく)になったかが描かれる。高校2年生の阿良々木暦は、終業式の日の午後、同じ学校に通う三つ編み眼鏡の優等生・羽川翼から、「この町に吸血鬼がいる」という噂を聞かされる。その夜、町に出た暦は、地下鉄のホームで傷を負って倒れ、助けを求める少女に出会う。総監督およびアニメーション制作は、これまで同シリーズのアニメ化を手がけてきた新房昭之とシャフト。

eiga.com

 

 

僕は本当に化物語シリーズ好きなんですよ。
 
大学2年の時に見たと思うんですけど、当時「フリーペーパー作るぞ!」って同期のデブに誘われて企画考えて記事書いてってやってたんですけど、高校の頃に新聞部だから経験あるって抜かしてた件のデブが「家が遠いから部長とかは出来ない」とか急に言いだして、仕方ないから僕が殆ど全部指示出してやってたんですけど「上下関係みたいなのがあるのが嫌だ」って言われて、7人いた部員が僕が部長なのが嫌で僕と僕と同じ高校から大学に来てサークルに入ってくれた人間以外、全員サークル辞めていったんですよ。
 
 
そんなんがあったので大学時代は友達が全然いなかったんですけど*2「詩が書きたい」って言って入ってきた1年生に「お前みたいな誰だか知らない奴の詩だけじゃ誰も読んでくれないし、お金払って雑誌作るんなら他にも読んでもらえそうな企画考えないと意味なくない?」って言ってだんだんおかしくなっていった辺りで、バイトから帰ってきて、深夜に化物語の1期を始めて見たんです。
 
 
3話、まよいマイマイの1話だったんですけど、その頃大学に行くのが辛くて、赤い羽募金に財布に入ったお札全部寄付とかしてたんですけど、本当に衝撃を受けました。
言葉とか人物とか美術とかが、普通作品の大部分の面白さを占めてるはずなんですけど、化物語はそこの割合がそんなに多くないんですよね。それでエンターテイメントとして成立させるのって凄く微妙で繊細なバランスだと思うんですけど*3、そこに面白さを見出すっていうアニメを僕自身が今まで知らなかったので、余計心に刺さったんだと思います。「私はお腹が空いていますよ?」で4話終わるあたりとか、当時は最高にクールに思ったんですよね。今見るとアレ?ってなりますけどね。人間たちは西尾維新を乱獲しすぎてしまった。
 
 
で、この劇場盤なんですけど、化物語シリーズが好きだ好きだと書いておいてアレなんですけど…駄作です…面白くなかったです…。
 まずこの劇場盤っていうのは3部作ある内の第1部っていう括りなんですけど、それにしても話がまず動かないんです、全然。
2部、3部に見せ場があるのは分かるんですけど、それにしても起承転結の起の6割くらいしか見せない様なストーリーでは当然納得できないです。作画がメチャクチャ良かったり演出でハッとさせてくれたり*4はあるんですけど、それを含めても全体的に冗長気味で、上映時間75分がかなり長く感じました。「化物語ってこういう物だよな」って分かってる人にしか作品が向いてないんですよ。ガールズ&パンツァー劇場版の最序盤の解説くらいメタ的な視点を持てとは言わないですけど、それにしたってやり様があるでしょ。阿良々木が「何故そこまでして得体の知れない化物を助けようとしたのか」も、描くのに失敗してるとかじゃなくて、最初から描く気すら無かったですし。
 
 
構成もあんまり好きじゃなくて、ストーリーに「これからどうなる?」「どうしてこうなった?」っていう引きを持たせたくて、時系列を入れ替えて挿入した序盤の「阿良々木が太陽の光を浴びて燃えるシーン」も、映画的な見せ方かもしれないですけど、そもそも作品を作る側が「一見さんお断り」を前提にしてるんだから、全然意味無くないですか?このパート自体も冗長過ぎてダレるし。
お金を取って映画を作る側の姿勢としてそういうのはどうなんだ?とは思いますけど、「化物語が好きでアニメ若しくは原作を読んだ人向けに作ってる」で「面白くない」っていうのはどうなんですか。
「このシリーズが好き」っていう義務感を人質に取られてるんで、2部3部も見ますけど、まだ未見で2部3部見たいし1部見ようかな、っていう人は自分から誘拐犯に弱みを見せる必要なんて全くないので、1500円でかつ屋で豚汁定職2回食った方がいいと思います。100円割引券くれるし。
 
 
 
 

ザ・ウォーク

 

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あらすじ
バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ 一期一会」など数々の名作を送り出してきたロバート・ゼメキス監督が、米ニューヨークのワールドトレードセンターで命がけの綱渡りを敢行した男の物語を3Dで映画化。1974年8月7日、当時世界一の高さを誇ったワールドトレードセンター。フランス人の大道芸人フィリップ・プティは、地上から高さ411メートル、110階の最上階で、そびえたつツインタワー間をワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしの空中かっ歩に挑む。主人公プティ役は「(500)日のサマー」「インセプション」のジョセフ・ゴードン=レビット。プティの綱渡りの実話は、アカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画「マン・オン・ワイヤー」でも描かれた。
 
 
(500)日のサマー見て「お姉ちゃんと公園で『ペニス!』の大声合戦したい!」ってずっと憧れてるのが僕なんで、ジョセフ・ゴードン=レヴィットが主演っていうだけで「絶対見る!」ってなって実際見たんですけど、映画館で映画を見る時って、「誰からも勧められなくても見る映画」と「誰からも勧められなかったら絶対見ない映画」のどっちかな訳じゃないですか。
 このザ・ウォークってジョセフ=LOOPERでの演技がお前小声過ぎて字幕無いと喋ってるのかどうかすら分かんないよこっちは・ゴードン・レヴィットじゃ無かったら多分見てないと思うんですよ。要は「メチャクチャ高い所で綱渡りします!3Dだともっと怖い!」みたいな話で、引っかかり所があんまり無いじゃないですか。「それに何の意味があるの?」っていうさ。「よく分からない話をよく分からない理由で実行する人間の話が面白いのか?」っていうさ。
 
 
でもこの映画はちゃんと最初に「イヤ、理由とか言われても…渡りたかったからだけど…」っていうそれだけの理由を提示するんですけど、ずっとそれを最後まで尊重し続けてくれるんですよ。主人公が自身の過去を振り返りながら、幼少期から今に至るまでを語る、っていう見せ方なんで「実際あった話らしいし、ドキュメンタリーっぽい感じなのかな?」って思ったら、仲間と一緒に協力して渡りきる!っていうチーム物の要素も段々入ってきて、終盤は全然違う映画になっていくんです。
最後まで本当に『只々ビルに綱引いて渡る』っていうだけなんですけど、「どうやってビルの合間に綱を渡すかの解説がセリフだけで無くてちゃんと動きもあるから見ててダレない」「仲間一人ひとりにちゃんと見せ場があって『全員でやり切る』をしっかりやってるんで最後の見せ場でテンションメチャクチャ上がる」とか、ここ踏んで!って所をしっかり踏んでくれるので、見てて気持ちいいんです。
「意味の無い事に、自分たちの努力で意味を吹き込んでいく」っていう所に着地した、と思ったらテーマがもう一捻りして、【この映画は凄く普遍的なテーマについて語ってたんだ!】って最後に分かるっていう作りも、すごく新鮮に感じました。もう少し批判的な目線だったり、もっと「目標」とか「報酬」とかに突っ込む様な展開があったら個人的にはもっと昂ぶってたんですけど、全然面白かったです。スゲー好き。
 
 
綱渡りシーンで「無理無理」って思わせたらほぼ勝ち、みたいな作品で実際「もうやめてーーーー!!!」ってなるんで、それだけでもう成功してるんですけどね。仲間たちが段々と集まっていく下りが「コレ渡れたら凄くない?」「凄い」「「一緒にやるぞ!」」っていうやり取りにほぼ終始してて笑っちゃうんですけど、意味無いかもしれない夢を誰かと一緒に分かち合えるっていうのは、それだけでグッと来ますよね。
 
 
 
 
 

シーズンズ 2万年の地球旅行

 

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あらすじ
WATARIDORI」「オーシャンズ」といった作品を手がけてきたジャック・ペラン監督が、2万年に及ぶ地球上の生命の歩みを題材に撮り上げたネイチャードキュメンタリー。世界初の無音小型バギーにより、カメラが馬やオオカミと同じ目線で疾走し、「WATARIDORI」で開発した軽量飛行機を改良して雁の群れに並走飛行した撮影も敢行。緻密な技法で野生動物の行動をありのままに映し出し、氷河期が終わり、あらゆる生命が春を謳歌し始めた2万年前から現在、そして未来へと至る地球の歩みを動物の視点から描いた。
 
シーズンズは子どもなら500円で見れるらしいので、12歳までお母さんの事を『ママ!』と呼んでたんで気を抜くと今でもママと言いそうになるし、イケるかな?と思ったんですけど、無理でした。皆さん気をつけて下さい。チケットカウンターの向こう側にいる人間は俺たちの外面しか見ようとしない。
 
 
あんまりこういう自然界を映したドキュメンタリー映画って見た事無かったんですけど、全部こういう感じなんですか?それともこの監督作品だけが特別なんですか?こんなに人間の手がメチャクチャ入った演出込みの映画だとは全く思わなかったです。
森の中に生きる動物達の生態を何千年前から遡って、どの様にして動物たちは今に至るまで生を受け継いできたのかっていう映画なんですが、ずっと「何百時間もカメラが動物に貼り付いて、動物たちの生態を観察し続けてその結果を編集した映画」だとばかり思ってたんです。
 
 
途中まで「えっ、こんなのどうやって撮ったの!?」っていう場面とか凄く多くて驚いてたんですけど、中盤くらいから人間が原始人みたいな出で立ちで普通に人間面して登場するんですよ。人間が登場してくるって事は、衣装から家屋やら何やらは全部フィクションって事じゃないですか。「たまたま人里離れて半裸で暮らす幼女をカメラ回してたら本当に偶然写っちゃったんで、密着してみました!」っていう理由でも無い限り無理がありますよね。本当にたまたま写っててもダメだけど。
 
そういう演出を認めてるんなら、さっき見た「えっコレよく撮れたな!!」っていう、例えば狼が凄く映画っぽく森を駆け抜けて鹿を連携して追い込んでいくシーンとか、これまで全ての動物たちの生態を撮った映像が、どうしても全部真実味が薄れるというか、心が全然動かないんですよ。「熊は人間たちが木を切り倒して開拓した為、森を追われて山に移り住む様になりました」「慣れない山での暮らしは本当に大変でした」って、イヤそれは撮影用にお前が山に熊放って撮ってるだけでは…?っていう。人間っていう役者の介入を許してるんなら、それは自然界を映したドキュメンタリーではないですよね?作ってる側の演出が介入した動物たちの映像とか、映画館で見る意味あんまりないと思うんですけど。
 
 最後の方とかメチャクチャ説教臭いですからね。中盤で原始人が登場するって書きましたけど、その時に少女が餌を探す狼を不憫に思って、餌を渡すことで「人間と犬」っていう関係性は始まったんじゃないか、っていう一幕があるんです。
で、終盤にその原始人の姿で登場した少女とそっくりな少女が森の中の動物たちを見つめてニコッて微笑んだシーンとか挿入するんですよ。「人間たちは今、自然ともう一度向き合うべきです」みたいな関西弁のナレーションと一緒に。お前が一番不自然だバカ。
 
 


『シーズンズ 2万年の地球旅行』本予告

 

 

 

 ザ・ウォークは当たりでした。こういう映画こそ映画館で見に行く意味がある作品だと思います。

傷物語はシリーズが好きで「俺は義務感に親を殺された」っていう人なら見に行くべきだと思います。親が死んでるんで。

シーズンズは親が死んでなくても辛いので、親が死んだ直後以外の方は楽しめないと思います。*5

 

 

 

戦場ヶ原最高。

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 (500)日のサマーも好きなんですけど、雰囲気が似てるこっちも結構気に入ってます。タイムパラドックスを2トンのサッカリンで煮詰めた様なタイムリープ・ラブコメなんですけど、良かったです。

アバウト・タイム~愛おしい時間について~ [Blu-ray]

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*1:それから池田くんは鋭く削ってナイフみたいにした鉄の塊を持って学校に来る様になりました

*2:始めからいなかったんじゃなくて、友達がいた状態からいなくなったんで「コミュ障で…」とか「サークルに入らなかったから誰かと交わる機会が無くて…」とかじゃないんです。

*3:最近のシリーズの評価があんまり良くないのはそこでバランスを取るのが難しくなってきたのと、原作自体の問題もあるんですけど、そういう演出に視聴者側に耐性が出来たからですよね…

*4:でもあの、阿良々木と忍が塾で始めて忍野と出会うシーンとか、3人が協力関係になったのを同じ光源の中に全員を収めて見せる所とかベタだけどよかった、よい所はたくさんあった

*5:親が死んだ直後の方は映画館に来ず喪に服してて下さい。