読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ひな祭りという祭り

ひな祭りの話。


今日はひな祭り。小学校、中学校の給食はすこし豪華に。小さい女の子がいる家庭はひな人形が飾られたのではないだろうか。「少しだけ、特別な日」今日はそんな日なんだろう。

ただ僕はひな祭りは嫌いだった。今となっては勿論、少しだけ大人になったので何とも思わないが、母親と離婚して何年も会っていない糞親父から気まぐれに来るメールを観た日くらいに、ひな祭りは小さい頃は憂鬱だった。因みに親父の話の下りは今でも憂鬱になるんだけれどね!まあいいんですけど。家族も観てんだよ!馬鹿!


幼稚園の頃なんか、ほとんど思い出にはないはずなのに、嫌な思い出だけはくっきりはっきりカラー現像。例を挙げてトラウマを思い返せば、幼稚園の先生が少しヒステリック気味で起きた「イスの上に正座事件」、運動音痴な子供は置いてけぼりになった「幼稚園カースト制度」、僕が今でも大嫌いなババロアをおやつの時間に初めて食べた時に起きた「大逆流の変」などなど、思い返せばいくらでもあるのだが、これ以上書くと体中にブツブツが出来てしまうのでこの辺にしておきたい。ご勘弁を。

幼稚園が大嫌いだったことも理由なのだが(結局はそれが一番デカい)ひな祭りは特別で、毎年毎年、紙粘土か何かで3月2日に園児達にヒステリックババァ達がひな祭り人形を作らせるのだが、僕は本当に4歳の頃からロクでもない子供で、全く先生の指示に従わずに1人で勝手に遊んでいるようなガキだった。その前日も当然、ほとんど人形なんて作らなかった。ある年、先生もついに見かねたのだろう、僕とマンツーマンで人形作りを促した。もう嫌で嫌で仕様がなかった僕は、目を離した隙に隣のちょっと好きだった女の子の人形が置いてある机を「なんだよ―こんなの!」と言ってちょっとだけ押した。


すると、いとも簡単に人形のお内裏様の首が「ポロッ」と可愛らしい音と同時に落ちた。誰かの泣き叫ぶ声が聞こえた、「あ―泣かしたww」と笑う男子の声が聞こえた、「謝ってよ!」と関係ないはずなのに涙目で僕に詰め寄る女子が沢山見えた、人には感知できない高い声で僕を罵る成人女性も僕には見えた。唯一聞き取れた声は「だからあなたの相手は嫌なのよ」


その年のひな祭りの記憶は、僕にはない。僕が覚えているのは、仮病を使って休み、家で観ていたセサミストリート。アメリカの番組なので、ひな祭りに全く触れずに番組が進行してくれたことだけが救いだった。